生産性には社員の「集中力」と「幸福度」が関係? 生産性向上に向けて今取り組むべきこと
組織の生産性に課題を感じている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、問い合わせ対応に注目しながら、生産性に及ぼす影響や、
それを解消する方法について、デルフルト工科大学やハーバード大学などの研究結果の
データを用いながら解説していきます。
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日本は先進7カ国において、国民一人当たりGDP順位が最下位
現在、日本の国民一人当たりのGDP順位は、
世界24位で主要先進7カ国の中では最下位に位置しています。
1996年当時、主要先進7カ国の中での日本の順位は、アメリカに次ぐ第2位でした。
世界の経済成長と相対的に比較すると、
成長が鈍化しているという状況にあるのが日本の実情です。
引用 : 公益財団法人 日本生産性本部 / 労働生産性の国際比較2022
生産性向上を目指す企業の課題
生産性向上の手段として、業務効率化ツール、社内研修の充実、業務フローの見直しなどが
挙げられますが、どれが最適か見極めるのは難しいかもしれません。
というのも、生産性向上の施策は費用対効果が見えにくく、優先順位が決めづらいためです。
実際に、生産性向上のための施策の導入を検討していく中で、
似たような壁にぶつかったことのある方も多いのではないでしょうか。
ですが、“利益を最大化する”という企業の目的に直結する生産性向上は、
もはや避けては通れないテーマとなっています。
業務時間に対するアウトプットを増やすには?
生産性を向上させるには、
業務時間に対するアウトプットを増やすことが必要というのはいうまでもないことです。
では、業務時間に対するアウトプットを増やすにはどうすればよいのでしょうか?
ポイントは、以下の2つです。
①社員一人ひとりのポテンシャルを最大化しアウトプットを増やす
②アウトプットに関係のない業務時間を削減する
このポイントへのアプローチ方法をそれぞれ見ていきましょう。
アウトプットはどう増やす?
まず、ポイント1つ目のアウトプットについて分析してみます。
アウトプットの低下には様々な要因がありますが、
なかでも代表的なものとして挙げられるのは、“割り込み業務”です。
割り込み業務が起きると、集中力がリセットされてしまい、
以下の弊害が起きるという研究結果も出ています。
・元の作業に戻るまでに少なくとも15分必要(※1)
・業務に倍の時間がかかり、ミス発生率も2倍に(※2)
※1:デルフト工科大学「2つの開発組織の業務分析」※2:Microsoft Research Microsoftソフトウェアエンジニア 業務分析
割り込み業務をなくすことで、
集中力を持続させることができ、結果としてアウトプットも増える、といえるでしょう。
「幸福」を感じる社員の方が、生産性が高い
集中力は「幸福」とも相関関係にある(※)とされています。
集中力が上がると幸福度が上がり、
幸福度が上がると集中力が上がるという形で、良い循環が生み出されるのです。
※ハーバード大学心理学者・キリングワースとギルバートの研究結果
実際、「幸福」を感じる社員の方が、生産性が高いとう研究結果(※)もあります。
※米イリノイ大学心理学部名誉教授、エド・ディーナーの研究結果
つまり、「集中力」と「幸福」のサイクルが、良質なアウトプットを生み出すのです。
業務時間はどう削減する?
続いて、ポイント2つ目の業務時間削減について見ていきましょう。
実は、業務時間削減のインパクトが大きいのは、問い合わせ業務です。
なぜなら、問い合わせ業務は「する人」と「される人」が存在するからです。
さらに、問い合わせ業務は、問い合わせをしている時間だけでなく、
問い合わせをする前の調べる工程にも時間を取られています。
社員が調べものに費やす時間は一日一人あたり約1.6時間。
これをコストに換算すると、一人あたり6.5万円/月にもなるといわれています。(※)
※PR TIMES記事【社内業務に関する調査】ビジネスマンが「調べもの」に費やす時間は毎日1.6時間 1日当たり約1,057億円の賃金が「調べもの」の労働時間に支払われている?
このことから、
業務時間削減のポイントは、問い合わせをする前の「調べる」時間といえるでしょう。
なぜ調べるのに時間がかかるのか?
では、なぜ社員は、調べるのにそこまで時間がかかってしまうのでしょうか?
よくある理由としては、以下が挙げられるようです。(※)
・知りたい情報が一か所にまとまっていない
・知りたい情報がどこにあるかわからない
※PR TIMES記事【社内業務に関する調査】ビジネスマンが「調べもの」に費やす時間は毎日1.6時間 1日当たり約1,057億円の賃金が「調べもの」の労働時間に支払われている?
社員に知ってほしい情報は、社内のポータルサイトやFAQにあげることが多いですが、
更新を重ねていくうちに、どうしても似た資料が混在してしまい、
「どれを見るべきかわからないから担当者に確認しよう」という状況が発生しがちです。
このことから、そもそも
社員が「調べもの」をしなくてはいけない原因を解消するのがポイントといえるでしょう。
さらに、国を挙げたDX推進が加速する中で、今後様々な種類のITツールの導入が増加し、
ITツールの使い方がわからない人が増加し、問い合わせ数はさらに増加することが予想できます。
割り込み業務や問い合わせを減らすには?
割り込み業務や問い合わせの対応が生産性に大きく影響を与えることが
お分かりいただけたかと思います。
では、これらを減らすには、どうすればよいのでしょうか。
アプローチ方法の一つとして、
社内向けAIチャットボットによる「問い合わせ対応」の自動化が挙げられます。
社員の問い合わせに対し、
社内向けAIチャットボットであれば、24時間365日リアルタイムで自動応答。
質問を受ける側も、割り込み業務がなくなるので、
戦略的業務に集中する環境を作り出すことができるのです。
そのほかにも、社員がいつでも気軽に聞ける環境が整ったことで、
働きやすい職場づくりにつながる、
社内コミュニケーションの活性化により、
従業員エンゲージメントが向上する、といった効果もあります。
組織の生産性向上に課題を感じている方は、
社内向けAIチャットボットの導入を検討してみてはいかがでしょうか。