チャットボット導入で、問い合わせの量・質ともに大きな変化
運用の成果が認められ、社内表彰制度で特別賞を受賞
ぴあ株式会社(以下、ぴあ)は、音楽・スポーツ・演劇・映画・各種イベントのチケット販売を柱に、ライブ・エンタテインメント領域において幅広く事業を展開されています。
従業員の皆様からのあらゆる疑問に答えるべく、業務システム・インフラユニットで管轄していただきながら、社内全体でチャットボットを活用していただいています。
今回は、業務システム・インフラユニットの運用責任者様と運用担当者様にお話を伺いました。
※所属部署や役職は、2023年7月時点の情報です。
手厚いサポートに惹かれ、HiTTOを導入
―AIチャットボット導入の検討に至った背景について教えてください。
責任者様:導入時、私は関わっていなかったのですが、元々社内からの電話での問い合わせが多く、中でもほとんどは特定の場所を見ればわかるものだったため、社内チャットボットを導入しようという動きになったようです。
ちょうどコロナ禍に入り、在宅勤務に伴って問い合わせが増える時期とも重なり、それが結果として追い風になったと聞いています。
導入時のサポートが手厚いことが、一番の決め手だったと聞いています。
私自身も運用担当になってから、あまりのサポートの手厚さに驚くとともに、ありがたい気持ちです。
責任者様:まず、チャットボットを使ってもらえない、というのが一番の課題でした。元々社内になかったものを使ってもらうようにするのは大変で、浸透させるのに苦労しましたね。
差出人をキャラクターの「ホー博士」にして、全社メールで周知したり、新入社員や中途入社の方向けの研修で、チャットボットを紹介することで、少しずつ認知度を上げる努力を積み重ねました。
また、リリースしたばかりの頃は、ヘルプデスク関連のみに対応していたため、その他の分野の質問には回答できておりませんでした。そこで、従業員の方がどんな質問に答えられることを求めているのかを確認するために、“「ホー博士」にどんどん質問してください”というアナウンスをし、回答を入力してもらうことでニーズを把握し、それをもとに少しずつ答えられる質問を増やしていきました。
社内全体のメールでは、なるべく目に留めてもらえるようにキャラクターの画像を貼り付けていたのですが、「ホー博士がかわいいから使ってみますね」などと個別で返信してくれる同僚もおり、少しずつ社内に浸透していることを実感できました。
今では、従業員で「ホー博士」のことを知らない人はほとんどいないと思いますし、私自身も「ホーちゃん」と呼ばれたりします(笑)。
簡単に聞けるサジェスト機能で、疑問解決率も向上
サジェスト機能が便利だと思います。
チャットボットは、単語での質問が苦手なため、「単語ではなく、文章で質問してください」と社内でも呼びかけているのですが、従業員が急いでいるときなど、どうしても単語で質問されてしまうケースがあります。
サジェスト機能があると、質問候補が表示されるので、文章で質問してもらいやすくなり、従業員の疑問を解決しやすくなったと思っています。
問い合わせの量・質ともに大きな変化
運用責任者様:ちょうどチャットボットをリリースした頃、在宅勤務が始まったばかりで、「会社のVPNに接続できない」などの在宅勤務に関する問い合わせが多発しました。しかし、チャットボットがあることで、直接来る問い合わせの急増を防ぐことができ、現場の混乱を最小限に抑えられたのではないかと思います。
また、回答できる質問数が増え、認知度が上がるほど、利用数も目に見える形で増えるため、私自身のモチベーションにもつながりました。
業務をしていると、たとえば捺印申請などのタスクが発生したときに、「どの部署の」「誰に」「どうやって」聞けばいいのかが、そもそもわからないというケースがあります。そんな時に「ホー博士」にとりあえず質問すれば、何かしらの情報を提供してくれるというのは、従業員にとってもありがたいことであり、「ホー博士」の利用率の向上に繋がっていると思います。
運用側としても、従業員の質問内容が見られるので、今まで現場で明らかになっていなかった「見えない疑問」が可視化されたのもよかったです。
また、問い合わせを受ける際に、チャットボットで前提を確認したうえで、質問に来る人が多くなったように思います。従業員自身が、まずは自分で調べる癖をつけてくれたようです。
本当に困っている人を助けられる-精神的負担も軽減
運用担当者様:チャットボット導入前は、「申請書はどこにあるのか?」など基本的な質問も含め、多い時で一日に2~3件、一件あたりおよそ5~10分程度かけて対応していました。特に忙しいときだとすぐに対応できず、ずっと頭の片隅にある状態のまま、本業を優先的にやらなければならないのが申し訳なく、精神的な負担となってしまうこともありました。
チャットボットが導入されてからは、そういった“とりあえず”の基本的な質問が明らかに減りました。
“「ホー博士」に聞いたけど、答えられなかったから聞きに来たよ”といった、ケースバイケースの質問が主体になったので、個別対応に注力できるようになり、より質の高いコミュニケーションがとれるようになりました。本当に困っている人を助けやすくなった、という印象です。逆に、従来の基本的な質問は、チャットボット経由で知らない間に解決されているのだと思います。
以前のような精神的な負担もなくなり、余裕をもって対応できるようになったというのもポジティブな変化でしたね。
-「ホー博士」の運用に関して、社内で表彰されたと伺っています。
運用責任者様:年に1回、社内の表彰制度があり、そこで特別賞を受賞しました。
チームで回すプロジェクトも多いなか、入社3年目にして実質一人で運用していたこと、従業員の疑問解決に役立てていたことが評価されたのかもしれません。
表彰式は全社員が見るものなので、そこで「ホー博士」の認知度がさらに上がり、利用率も向上しました。この表彰自体が、プロモーションにも一役買ってくれたと感じています。
こんなことまでやってくれるの?サポート内容にびっくり
-カスタマーサクセスのサポートはいかがですか?
運用責任者様:「こんなことまでやってくれるの?」と思うほど手厚いサポートが多く、スピーディーで丁寧な対応がとてもありがたいです。
導入当初、なかなか従業員に使ってもらえないなかで、プロモーションが重要だとはわかっているものの、他業務があるためなかなかイチから施策を打つのは難しい側面がありました。そんなときにカスタマーサクセスの方から、社内プロモーション用の画像フォーマットをいただけたので、それをそのまま活用させていただくことができ、助かりました。デザインもよかったので、社内でもとても好評でした。
また、実務を今の担当に引き継ぐことになった際は、HiTTOさんが、新担当に操作レクチャーをすることを提案してくれました。自分が直接引き継ぐとしたら、表面的な説明にとどまってしまい、仕組みのことなどは説明できなかったと思うので、レクチャーしていただけてよかったです。
運用責任者様:すぐには難しいと思いますが、今後もしっかりとメンテナンスを続けて、最終的には従業員からのすべての質問に、チャットボットが答えられるようになるといいと思います。
ゆくゆくは、有人チャットなども実現できたらいいと思っております。
チャットボットは「サポート充実度」の見極めが大切
運用責任者様:チャットボットは、導入した後の運用や社内での定着がとても大事ですが、自分たちだけでは、具体的に何をどうすればいいかわからない部分もあるので、導入後もしっかりとサポートしてくれる会社なのかどうか、の見極めがとても大切だと思います。
これからチャットボットを検討されている方には、ぜひ「サポートが充実しているかどうか」という観点で、製品を選んでいただくといいのではないでしょうか。
ーぴあ様社内でのさらなる活用・プロモーション施策に向けて今後も全力でサポートさせていただきます!この度は貴重なお話をありがとうございました。