"AIチャットボット"が伝統的な組織にもたらした大きな変化。
DX推進の文化が醸成され、他ITツールの導入も活性化

株式会社UACJ 様

株式会社UACJ(以下、UACJ)は、アルミニウム総合メーカーとして、高品質な板材や押出品、鋳造品、鍛造品を供給しているリーディングカンパニー。

自動車・飲料缶・エレクトロニクス分野などの日用品から、航空宇宙・エネルギー分野などの産業用に至るまで、あらゆる分野で必要とされる素材を提供し、日本のモノづくりを支えています。

アルミニウムにちなんで名づけられたAIチャットボット「あるみん」は、導入して一年経ち、すっかり社内にも定着しているとのこと。回答件数を導入後から毎月着実に追加していただき、回答率98%を実現していただいています。

今回は、プロジェクト責任者の熊谷様と、運用ご担当者の東野様にお話を伺いました。
※所属部署や役職は、2023年2月時点の情報です。

質問と回答を作る手間が少ないことが、導入の決め手に

―AIチャットボット導入の検討に至った背景について教えてください。

熊谷様:当初の人事部長がHR領域のDXに関心が高く、たまたまチャットボットの会社の紹介を受けたのがきっかけでした。
当初、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、弊社でも在宅勤務が始まったばかりだったので、“今後、従業員が気軽に問い合わせをしづらくなるだろう”という懸念もあり、チャットボット導入の検討を本格的に始めました。

熊谷 規一郎 氏
人事部 人事企画・労政グループ グループ長
AIチャットボット プロジェクト責任者
熊谷 規一郎 氏

―数多くあるチャットボットのなかで、 HiTTOに決めてくださった理由は何だったのでしょうか?

熊谷様:検討段階で、もう1社と比較しましたが、HiTTOの場合は質問・回答のテンプレートがすでに作られていてイチから作る必要がないこと、バックオフィスに特化したチャットボットであること(※)、社内ナレッジを蓄積できること、この3点が決め手になりました。

質問も回答もイチから作る必要がある場合、まず「どんな質問を作ればいいんだっけ?」という検討から入るので、導入が大変そうなこと、プロジェクト責任者の自分が運用担当者にタスクを依頼すること自体が難しそうであることを懸念していました。

比較したもう一社は、質問も回答もすべて自分たちの手で作る必要があったのに対して、
HiTTOの場合は、既に質問の箱と回答サンプルが作成されていて、簡単そうな印象を持ったのを覚えています。

メンバーに協力をしてもらう必要があるプロジェクト責任者としても、運用メンバーに、質問と回答の作成を依頼しやすそうだな、と思いました。

※2021年当時。現在はバックオフィス部門に限らず、幅広い分野でご利用いただけるAIチャットボットとなっています。

HiTTOの質問・回答のテンプレートのイメージ

▲HiTTOの質問・回答のテンプレートのイメージ

本当に困っているとき以外の質問も寄せられるように

―実際にご導入いただいて、従業員の方にはどんな効果があったと思いますか?

東野様:元々問い合わせが殺到して業務が効率的に進められない、というはっきりとした課題があったわけではなかったのですが、いざリリースしてみると、多くの質問が寄せられたので、少なからずニーズはあったのだと実感しました。

東野 水紀 氏
人事部 人事企画・労政グループ 主査
AIチャットボット 運用責任者
東野 水紀 氏

特に、転勤してきたばかりの社員・新入社員・中途社員が、
よく「あるみん」に聞いてくれています。 ほかにも、女性社員が産休に関する質問を投げかけてくれるなど、直接人事部には聞きにくいであろうことを気軽に聞きやすい環境が作れたのではないかと感じています。

以前は“本当に困っていること”しか聞けなかったけど、「あるみん」を導入した今では、人事部の人に直接聞くほどではないけど、“ちょっと興味があること”を気軽に聞いてくれるようになったのかもしれません。

また、従業員同士の会話で、「それ、あるみんに聞いてみたら?」というフレーズを耳にすることも増えてきました。

何か疑問があったときは「あるみん」にまず聞いてみるという文化が社内でも定着しつつあるように思います。

キャラクターを介すことで、質問しやすい環境ができた

―HiTTOのどんな点を魅力に感じてくださっていますか?

東野様:冒頭でお話した、質問と回答のテンプレートがあるというのはもちろんですが、AIチャットボットがキャラクターである点も魅力の一つだと思います。

「あるみん」は、弊社の経営統合日に生まれたという設定にして、チャットボットスタート時は8歳の男の子ということで、発信する言葉も子どもの話し口調にしました。

従業員側にとっても、相手が子どもなので聞きやすく、それも社内に定着した理由の一つだったのかもしれません。

UACJ様 人事部AIチャットボット キャラクター 「あるみん」

UACJ様 人事部AIチャットボット キャラクター
「あるみん」

―人事部の皆様のなかで、ご導入後に変化はあったでしょうか?

東野様:出社すると、従業員から人事に関する質問を受けることが多いのですが、
自分の担当でないと答えられないことも多いので、私自身も「あるみん」に聞いています。

以前は自分が担当者でないときは一旦持ち帰ってから、質問者に回答を返していたのでタイムラグがあったのですが、
今はその場で解決できるようになりました。

チャット画面を見せながら説明するので、私に質問をしてくれた従業員も、“次から「あるみん」に聞いてみようかな”と
なってくれることが多いです。

更新作業もスムーズに。AIチャットボットで情報を一元管理

東野様:従業員に必要な情報は、社内のライブラリ(ポータルサイト)にも載せているのですが、導線が複雑で辿りつけないことが多いので、正しい情報にたどり着いてもらうための手段として、チャットボットを利用しています。

「あるみん」の回答にライブラリ内のwebページのリンクを記載しているので、“情報を直したいときは、ライブラリさえ直せば大丈夫”という共通認識が持てていて、情報の管理もしやすくなりました。

AIチャットボットをきっかけに、ITツールを複数導入。
会社全体にも大きなインパクト

熊谷様:実は、人事部でチャットボットの「あるみん」を導入・メンテナンスをしていくことで、変化も出てきたと思います。

チャットボットの導入に成功したことで、DXやAIに対する心理的な抵抗感が以前よりも薄れている気がします。 

たとえば“RPA”など、他のITツールの導入も、以前に比べて、どんどん進んでいます。

チャットボット導入による一番の大きな変化は、意外と
これかもしれません。

元々、人事部はコンサバティブな部門なのですが、チャットボットを導入したことで、チャレンジングな雰囲気も生まれてきていると思っています。

熊谷 規一郎 氏

従業員だけでなく、人事部のエンゲージメント向上にも

熊谷 規一郎 氏と東野 水紀 氏

―普段は、どのようにメンテナンスをされているのですか?

東野様:日頃、回答のログ(※)を見てどの質問にどのくらい、
「GOOD」「BAD」評価がついているか確認しています。

自分が作成した質問・回答に「GOOD」の評価がついていると
やっぱり嬉しいですね。

運用のモチベーションにもつながりますし、私自身のエンゲージメントにもつながっていると感じます。

※HiTTOでは、AIチャットボットの回答に対して、質問者が「GOOD」「BAD」評価・コメントを送ることができ、運用担当者は管理画面でそれを確認することが可能。これらのデータをもとに、メンテナンスを行っていただいている。

―運用とメンテナンスを進めていただくなかで、HiTTOのカスタマーサクセスのサポートはいかがでしたか?

熊谷様:一般的にITシステムは、導入までは手厚くても、いざ導入するとサポートの手が離れてしまうケースが多いですが、
HiTTOの場合は、導入後もしっかりサポートしてくれて、正直「ここまでしてくれるんだ!」と驚きました。

導入後もここまで手厚くサポートしてもらったのは初めての体験です。

月1回のミーティングで、現状の把握だけでなく、今後やることを提案してもらったりするなど、定期的に気にかけてもらえて、
とてもありがたいです。 大げさでなく、カスタマーサクセスの方のサポートがあってこそ、今があると思っています。

ー今後定着に向けてどんなことをしていきたいと考えていらっしゃいますか?

東野様:導入してちょうど1年経つので、「あるみん」1周年の誕生祭として、従業員に説明会を開きたいと思っています。
こちらもカスタマーサクセスの方から提案いただいて、実施しようとしていることです。

説明会を通して「あるみん」の認知度をもっと上げて、4月に入社する新入社員に対して、先輩社員が「あるみんに聞くといいよ」と提案できる風土を作っておきたいですね。

また、今は本社のみでの利用ですが、最終的には「あるみん」を弊社全体で活用していきたいと思っています。

※名古屋製造所の人事部門において、全社展開の第1弾として準備を始めていただいています。

東野 水紀 氏

AIチャットボットは、DX推進の第一歩におすすめ

ー最後に、導入を検討している企業様に向けてメッセージをお願いします。

熊谷様:繰り返しにはなってしまいますが、質問をイチから作る必要がないという点で、HiTTOはとても使い勝手が良く、作りやすいと思います。

また、DX推進が話題となっている昨今、導入ハードルの高いITツールが多いですが、AIチャットボットはハードルが低く、取り組みやすいです。

手始めに行うDXとして、他の企業の皆様にも積極的におすすめしたいです。

ーUACJ様全体での活用・定着に向けて今後も全力でサポートさせていただきます!
熊谷様、東野様、この度は貴重なお話をありがとうございました。

株式会社UACJ

株式会社UACJ 様

設立
2013年10月1日
(古河スカイ株式会社、住友軽金属工業株式会社が経営統合)
事業内容
アルミニウム等の非鉄金属及びその合金の圧延製品・鋳物製品・鍛造製品並びに加工品の製造・販売等
従業員数
連結9,571名(2022年3月時点)

HiTTO導入事例インタビュー

一覧を見る
ページ最上部へ戻る